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長崎女子短期大学



学 報
Glitter
真珠のように光り輝く学苑の意
第47号  2007年 3月15日発行
広報委員会:
吉村 宗司 金松 敏信
小林小夜子 山口ゆかり
高井 達司 板倉 陽一
〒850-8512
長崎市弥生町19番1号 長崎女子短期大学
 Tel 095-826-5344 Fax 095-826-4772



品性と自立を大切に -至誠の人として生き続けること- 学長 田中正明
学長  田中 正明

 みなさんの卒業に対して心からなる祝福を送る前に、最後の問題をなげかけたいと思います。
 卒業式の式辞は、形式的なものではありません。視点を変えると、旅立つみなさんに対する贈る言葉であると同時に、最終の人間教養の講義なのです。
 -この二年間、みなさんは、どんな大学で学んだのでしょうか。
 この間いに対しては、一人ひとり答えが用意されていると思います。別れに際し、教育する側が志向したものを再確認してほしい、と願って五つにまとめておきます。
 一つには、品性と自立を重んずる「真珠のような女子短大」。
 次に、建学の精神「至誠」が倫理として生かされている短大。
 三つには、学生と教師との絆が緊密な短大。
 四つには、目的意識をもって真摯に学び続ける学風の短大。
 終りに、学生主役の教育が実践され続ける短大。
 このような志向・標榜の鮮やかな短大では、楽しさだけではなく、学問の厳しさが、随所に課され続けてきました。厳しい試練に耐え、昨年度から授与されるようになった学位すなわち短期大学士の資格を獲得してのご卒業、誠におめでとうございます
 いろいろな苦しみを突き抜けた、晴れやかな表情を拝見して、心からなる祝福を贈ります。
 みなさんをこれまで支えてくださった方々、わけても保護者のみなさまにも、感謝と祝福の誠を捧げたい、と思います。
 「ふり返れば未来が見える」という言葉があります。換言すれば「温故知新」。本学園は、本年度、創立一一〇周年を迎えました。明治二十九年以来、一途に女子教育に邁進してきました。その姿勢は、みなさんの卒業後も変わることはありません。それはなぜか。
 創立者笠原田鶴子先生の初志が脈々と受け継がれているからです。創立者の初志・祈りとは何か。それを歴史の中に改めて尋ねることが、二十一世紀の深処に旅立つみなさんの生きる指針になると信じます。
 笠原先生は、ロンドンへの留学の目的をもって長崎に滞在し、女性の地位の遅れを痛感し、長崎女学院を創設しました。それが本学の教育ルーツです。爾来一一〇年、女性の地位の遅れ、つまり女性の自立の問題は、二十一世紀になっても、進歩しているようで、停滞しています。
 女性の自立は、深い教養に裏打ちされた品性と結びつくべきものと考えます。
 女性の品性と自立
 という問題意識を持ち、自分を陶冶し続けてください。女性の品性について、「教養に裏打ちされた」という表現を用いました。
 本学は、実学系の短大ですが、「実学と人間教養との調和」を目指す短大であったことも、みなさんは、十分に意識したものと思います。
 必修型の本学独自の教養科目の中で、特に「現代社会と女性」を学び続けた一人が、次のような感想を寄せています。
 -本学に入学し、沢山のことを学んだ。お金にかえられないものを吸収できた。出会いの大切さ、挑戦する意義、コミュニケーション能力など、人間として多くのことを学んだ。このことを忘れず、人生をまっとうしたい。ありがとうございました。
 ここに私は、教養教育の浸透を読む。結びの感謝の言葉の何と美しく響くことか。
 本学では、専門教科の中でも自己表現の始まりとしての挨拶教育が重視されました。特に、
 「ありがとうございました」
 が素直に言える本学卒業生であり続けてください。
 「ありがとう」には、生かされていることへの感謝という深い意味があります。
 みなさんが没入しなくてはならない二十一世紀は、どういう時代か。不透明・多元化・流動化・情報化・文明の衝突などといわれておりますが、私は、ことに「情報化」の問題をとり上げたい。情報の洪水に処すること、これが二十一世紀を生きる人間の英知です。情報には、何でも分ったような気持にさせる欠点があります。しかし、自立と品性の学園に学んだみなさんは、情報の海に溺れることなく、情報を精選し、自分の手足を動かし、自分らしい生き方を選択するよう望みます。すなわち、
 情報の中での創造的人生
 別れに臨んでの結びの言葉は、建学の精神である、
  「至誠」
 本学は、至誠の学園とも呼ばれるようになりました。人間にとって、最も深い倫理「至誠」が、全ての教養・精神性の土台になくてはなりません。きちんと生きている人が最終的には強いのです。
 創立一一〇周年の記念すべき年の卒業生であるみなさんの努力に改めて拍手を送ります。前途の幸を心から祈りつつ、式辞というより最終の講義を終え、最も美しい日本語で結びます。
共に創り、学び続けてくださって、ありがとうございました。
 さようなら。

サービスの心を忘れずに
食物栄養専攻  本 田 ま り
(長崎県立野母崎高校出身)

 私はこの2年間でたくさんのことを学ぶことができました。実験では先を読み、考えながら行動すること、実習では喫食者のことを第一に考え食事を提供するというサービスの気持ちなど、社会人として必要とされる資質を、毎日の授業の中で学ぶことができたと思います。特にその中でも常に周りに目配り・気配りを心がけること、報告・連絡・相談をするといった社会人として忘れてはならない大切なことも知りました。
 また、2年間の学生生活の中で信頼し合える友人達と出会うことができました。同じ目標を持った友人達とはお互いに刺激し合い、実力を高めあうことができたと思います。この2年間はこの友人達との楽しい思い出もたくさんでき、また、数多くのことを友人から教わりました。
 このように、短大生活の2年間で、勉強はもちろん、充実した日々を過ごすことができ、自分なりに成長することができたと思います。このように多くのことを学ぶことができたのも、時には優しく、そして厳しく指導してくださった諸先生のおかげです。本当にありがとうございました。
 就職してからも、この短大で学んだことを忘れずに頑張っていきたいと思います。
たくさんの人に成長させてもらった2年間
生活情報専攻 石 丸   円
(長崎県立豊玉高校出身)

 本学に入学して早2年。私はこの2年間の短大生活を通して、たくさんのことを学ぶことができました。入学当初は、未知なる生活に大きな期待を寄せていたものの、自らの将来像は曖昧模糊としており、まさにペールに包まれているような状態でした。しかし、学生生活を経て自分の歩む道を決断し、今は将来への希望を胸に、いよいよ旅立ちの日を迎えようとしています。
 これまで、講義や各種行事、専門分野の研究等を通じ様々な考え方をもつ人と出会い、視野を広げることができました。これは何よりの財産であると実感しています。
 本学では、チューター制度に象徴されるように、先生や先輩との絆が深く、細やかな指導を受けることができます。そうした環境下、自己研鑽に勤しむことで、人間性をも深めることができたのは、様々な人々との出会いがあったからであり、その中の誰が欠けても私は卒業というこの日を迎えられなかったと思っています。私の学生生活で得た最も貴重で大きなもの、それは、こうして現在まで自分を支えてくれた人々の存在であるように思います。
 卒業後は、念願であった医療業界へ進むことになりますが、これから進んでいく人生は、決して平坦なものではないでしょう。しかし、学生生活で得た多くのものを糧にして、自分の選んだ道を責任を持って歩んで行こうと思います。
 最後になりましたが、今日までご指導くださった先生方、温かく見守ってくれた家族、共に笑い、共に喜びあった友人達に心より感謝いたします。

福祉への思い
生活福祉専攻 野 田 麻記子
(長崎県立長崎明誠高校出身)

 中学生の時、職場体験学習でデイサービスを訪問し、利用者の方とお話やゲームをしたことをきっかけに介護福祉士を目指そうと決意し、卒業と同時に介護福祉士の資格が取得できるという理由から本学に入学しました。2年間、私たちは介護や福祉に関する専門的知識や技術を幅広く学ぶことができました。特に、授業では、盲や盲聾の方ご本人から生活の実際を教えていただき、障害のある方へ情報を伝えることの難しさや大切さを学びました。施設実習にはいつも不安と緊張がありました。身体障害者療護施設では知的に障害のある方も入所されており、非言語コミュニケーションの重要性を知ることが出来ました。実習先では、利用者や職員の方々が温かく迎えてくださり、日を重ねるごとに利用者の方々とも打ち解け、実習最終日には別れが淋しく涙が止まりませんでした。
 実習の他に音楽ボランティアで障害者や高齢者施設、病院を訪問し、彼らが生きることに因難を抱えながらも今を懸命に生きている姿に接し、生命の尊厳、生活を支えることの奥深さと素晴らしさに触れることができました。これらの学びを高齢者介護の実践にいかしたいと思います。

出会いに感謝
幼児教育学科 井 坂 英 理
(長崎日本大学高校出身)

 幼稚園教諭になるという夢は、私に多くの出会いと経験を与えてくれました。
 本学で学んだ専門的知識や技術は保育の必要性や、在り方を感じるものでした。
 幼児期は真っ白なスケッチブックと同じです。子どもは、幼児期に経験した事や感じた事、様々な人との出会いを通して色を重ねていきます。そのため保育者という仕事は、子どもの成長、発達に関わる責任あるものだと思います。保育をする上での実践的な取り組みを通し、子どもと関わる楽しさも体験しましたが、保育の難しさ、厳しさも感じました。
 夏に体調を崩し、不安の中スタートした幼稚園実習もありました。そのようなとき、支えて下さった先生方や友人の存在は何より励みとなり、力に変わりました。そして、いつも温かく見守ってくれていた家族の存在があったからこそ、私は幼稚園教諭になることができました。これまでに出会った短大の先生をはじめ事務局の皆さん、実習先の先生方や子ども達、多くの仲間に感謝しています。
 これからは社会人として、本学での思い出を胸に、報恩感謝の心で頑張って参ります。
 本当に、ありがとうございました。

 本学では、学生の個性を伸ばし、自主的に学ぶ姿勢と自己表現力を育てるため、2年生全員が卒業研究に取り組んでいます。今年も記念ホールを会場に、1年間の研究成果が発表されました。
○生活情報専攻 2月1日(木)
研究室名 発表テーマ(発表者)
森研究室 EXCELによる数独の解法
福間研究室 3D-CG における自由曲面オブジェクト
吉村研究室 異文化間コミュニケーションにおける
ノンバーバル・コミュニケーション
 ~非言語メッセージを探る~
奈良研究室 生活と経済
副島研究室 インターネットのルール&マナー
武藤研究室 (1)パソコンによる3D アルバムの作成
 ~メッセージと音楽による共感性の効果~
(2)パソコンによる3D アルバムの作成
 ~エピソード記憶における気分一致効果~
濵口研究室 FLASH を使った裏長崎紹介

○食物栄養専攻 2月3日(土)
研究室名 発表テーマ
橋口研究室 (1)野菜や果物を原料としたノリ状食品に関する研究(第3報)
 ~寒天のゼリー強度の違いがノリの性状に及ぼす影響について~
(2)薬膳料理に関する研究(第3報)
 ~長崎伝統野菜と冬の食材を使用した肝臓を養う料理~
和泉研究室 (1)冷え性の研究~基礎代謝量との関係~
(2)紫外線と美肌についての研究
(3)ストレスの軽減
 ~食事でストレスを減らす~
矢島研究室 (1)血液の流動性に関する研究
(2)脳と栄養について
 ~脳の活性化と食べ物の関係~
(3)薬膳料理
 ~生理不順改善・予防のための食事~
藤尾研究室 (1)幼児の食物アレルギーについての研究
 ~代替食の試作~
(2)配合割合の違いによるスポンジケーキの性状について
(3)ゼラチン・寒天のゲル化に及ぼす添加材料の影響について
(4)薬膳料理に関する研究
 ~長崎伝統野菜を用いた更年期障害改善のための料理~
山口研究室 (1)スチームコンベクションオーブンを用い た料理の研究(第3報)
 ~カスタードプリンについて~
(2)薬膳料理に関する研究(第3報)
 ~生活習慣病予防のための料理について~
(3)高齢者ソフト食に関する研究(第3報)
 ~行事食への活用~
古賀研究室 (1)幼稚園児における栄養教育・指導効果についての研究
 ~ピーマンの苦手意識克服を目指して~
(2)病院で提供される特別食に関する調査
(3)低エネルギー卓袱料理に関する研究
(4)薬膳料理に関する研究
 ~活力・元気のでる料理を目指して~

○生活福祉専攻 2月8日(木)
研究室名 発表テーマ
林研究室 「身体障害者補助犬」について
 ~ Part II~
大町研究室 認知症ケアと環境 ~癒し~
金松研究室 音楽療法とターミナルケアを通しての学び
~ムコ多糖症と闘う二十歳の青年と親子の絆~
井手口研究室 OTEDAMA
 ~ぬくもりを届けたい手から心へ~
植木研究室 変わりゆく介護保険制度
 ~元気高齢者を目指して~

○幼児教育学科 2月14日(水)
研究室名 発表テーマ
甲斐研究室
児童文化
シルエットファンタジー
 ~はらぺこあおむし~
池崎研究室
自然観察
草木染め(3)と植物栽培
中澤研究室
子どもと
ミュージカル
子どもとミュージカル
「12 匹のニャーゴロ」
山崎研究室
幼児体育
幼児の足部の発育・発達についてII
白石研究室
器楽
アンサンブル
ブレーメンの音楽隊
 手袋人形劇と器楽アンサンブル
下釜研究室
動きのリズム
動きの表現劇
 「としとったライオンとキツネ」
小林研究室
発達心理
幼児の偏食改善に向けた保育実践研究
永野研究室
社会福祉
(1)長崎における福祉
 ~ドロ神父と岩永マキらの功績~
(2)手遊び・コミュニケーションの研究
中嶋研究室
幼児教育
中嶋さん家はテレビ好き
中村研究室
幼児と
うた表現
春 夏 秋 冬 ~育つココロ~

表彰者一覧
 本年度の卒業式において表彰される学生は次の通りです。

【小島賞】
森 美穂(熊本県立湧心館高校出身)
 生活科学科生活情報専攻
 昨年度、雲仙で開催された国際テニストーナメント大会において準優勝。
 学生生活においても、リーダーシップを発揮し学生の規範となったほか、愛校心を持って本学の広報活動に貢献した。

学友自治会役員一同

 学生のリーダーとして学友自治会の運営に当たり、各種行事の企画や運営サークル活動の推進など課外活動に尽力した。

松竹 菜美 (長崎県立諫早商業高校出身) 松尾 梨恵 (長崎女子高校出身)
岩永さゆり (長崎県立口加高校出身) 山下真由美 (長崎女子高校出身)
河内  緑 (熊本県立松島商業高校出身) 坂口 由佳(長崎市立長崎商業高校出身)
加賀江恵弥 (長崎女子高校出身) 高木かおり (長崎県立猶興館高校出身)
山崎 愛子 (長崎女子高校出身) 峰 摩邪美 (長崎女子高校出身)
松島 智美 (長崎県立島原南高校出身) 久家香奈恵 (福岡県立八幡中央高校出身)

<小島賞>
 この賞は、永年顧問として本学発展のために尽くされました故小島兼雄先生から寄贈された浄財を基金として設けられたもので、品行方正で徳行ある者や文化活動、体育競技等において特に優れた活動をした学生に贈られます。

【全国栄養士養成施設協会長賞】
 村井 由香(長崎県立長崎明誠高校出身)

【全国大学実務教育協会長賞】
 吉田 朱里(長崎県立猶興館高校出身)

【日本介護福祉士養成施設協会長賞】
 岩永さゆり (長崎県立口加高校出身)

【全国保育士養成協議会長賞】
 洪川 万季久美 (長崎県立上五島高校出身)